"「ダンス・ダンス・ダンス」の風景" 〜Location 解説〜




<乃木神社>

 さてこの"「ダンス・ダンス・ダンス」の風景"ですが、札幌、ハワイ、箱根と様々な場所を舞台としています。さすがに全てを網羅するのは金銭的にも不可能ですので、最後の四分の一、すなわち五反田君とユキが絡んでくるクライマックスの部分をまとめあげることにしました。いずれ機会があればハワイまで撮影旅行を行いたいところですが、ちょっといつになるかは分かりません(笑)
 このシーンに関しては、作中に「乃木神社のベンチ」と書いてあるので説明の余地もありません。千代田線の乃木坂駅を出てすぐの場所にこの神社はあります。隣接する乃木公園にはいくつかベンチがあるのですが、乃木神社には動画で使用した写真のベンチしかありません(横並びで二つあります)。この神社はそれほど大きなものではありません。明かりのついた提灯がひっそりと並んでおり、都内にしては静かな落ちつける空間でした。鳥居越しに境内を写すとこのようになります。
 ここから歩いていける距離に「文学」と「漁師」の勤務する「赤坂署」があります。また「国境に南、太陽の西」に繰り返し登場する「青山霊園」も近くにあります(地図)。



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<国府津の海岸>

 二人は小田原の映画館を出た後、車で国府津の海岸へ向かいます。「砂浜」で「霧のような雨」が降っていると描写されています。二人は「寄り掛かって座ることのできる堤防」にもたれ、「西湘バイパスを走る車のタイヤ音に耳を澄ませ」ます。
 国府津の海岸でこの描写に合う場所は非常に限られています。なぜならその殆どが西湘バイパスの橋桁で埋め尽くされているからです。その限られた場所というのが国府津PA付近です。ここに関しては、「砂浜」で「寄り掛かって座ることのできる堤防」もあり、当然のことながら「西湘バイパスを走る車のタイヤ音に耳を澄ま」すことができます。
 ただ、この場所はJR国府津駅から歩くと15〜20分程度かかってしまうため、もし訪れるなら車で直接この国府津PAを目指した方がいいかも知れません。私は「霧のような雨」が降る日にこの場所を訪れ、撮影を行いました。



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<海に降る雨>

 これは国府津の海を撮影したものです。「広大な海面に降りしきる雨」を撮影し、画像処理を加えました。



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<渋谷の街>

 作品では"僕"は「渋谷のアパート」に住んでいるとあります。また「朝起きて、僕は駅まで新聞を買いに行った。九時前だったので、通勤する人々が渋谷の駅前を渦巻いていた。」からも分かるように、渋谷駅まで歩いていける距離であることが分かります。そこでこの「(アパートから)外に出て、街を歩き回った。」というシーンでは、渋谷の駅前を撮影しました。



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<シェーキーズ>

 二人は"僕"の渋谷のアパートから車でシェーキーズに行きます。そのシェーキーズには「バンド・スタンド」があり、「ディキシーランド・ジャズのバンド」が生演奏をしています。さらに「学生の団体」が騒いでいます。
 まず私が不思議に思ったのはジャズバンドの生演奏でした。私は生演奏のあるシェーキーズなんて今まで見たことがなかったからです。これについて色々と調べてみると、かつてシェーキーズはディキシーランド・ジャズの生演奏を売りにしていたのが、今では規模の縮小のためにどの店鋪においても行われていないことが分かりました。このことについて直接シェーキーズの広報部の方にメールで問い合わせてみました。以下がその返事です。
 「バンド生演奏なつかしいですね、私がシェーキーズに勤めた(赤坂店)当初は、各店バンドの生演奏があった記憶がございます。残念ながら現在バンド演奏を実施している店舗はございません、シェーキーズも以前に比べ店舗数もかなり減っており、都内で記憶をたどるのであれば高田馬場店がよろしいかと存じます。」
 すなわち、東京のシェーキーズでかつてバンドの生演奏を行っていた店鋪で、その後現在に至るまで大規模な改装が行われていないものには高田馬場店があるとのことでした。高田馬場でしたら、古き良き時代の学生らしさを維持している早稲田の「学生の団体」が至るところで大騒ぎをしています(笑)。さらに、"僕"のアパートがある渋谷からも近く、店を出た五反田君がその後芝浦埠頭に向かうのにも自然な位置です。私はシェーキーズ高田馬場店に行き、作品通りに「一番奥の」テーブルを撮影しました。



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<芝浦埠頭>

 ゆりかもめに芝浦埠頭駅があるので、この芝浦埠頭には容易に来ることができます。作中ではマセラティが引き上げられる前日(すなわち、シェーキーズで二人が最後に会話をした日)が雨なので、私は雨ふりの日にこの芝浦埠頭を訪れました。一応、難無く撮影は遂行できたのですが、私は村上春樹氏に一言言いたいです。「村上先生ー!芝浦埠頭内にはどこからも入れませんでしたよ〜!!五反田君のスーパーマセラティはこのフェンスを飛び越えたのですか〜?!」



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<赤坂署>

 「文学」と「漁師」が勤務するのは「赤坂署」であると作中に出てきます。けど、よく考えてみると警察署を撮影するというのも不審な行動です(笑)。警官に詰問されて「村上春樹の小説に出ているので」と答えても、「なんで小説に出ているから撮影するんだ?」と訊かれるかもしれません。「小説に出ている舞台をHP上で公開しているんです」なんて説明しても、恐らく相手にはなんのことやら分からないでしょう。なんてことを心配していたのですが、署の前には一人も警官が立っていなかったのでさっさと撮影を済ませて足早に立ち去りました(笑)。警察署の前には必ず警官が一人は立っているものかと思っていたのですが、そうではなかったみたいですね。よかった、よかった(不審者談)。



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<渋谷のキヨスク>

 前述の通り"僕"は渋谷駅の近くに住んでいるので、「週刊誌」や「スポーツ新聞」が出てくるこのシーンでは渋谷のキヨスクを撮影しました。



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<代々木八幡駅の近く>

 車の中で"僕"とユキが会話するシーンです。この直後に「代々木八幡の駅の近くに来ると彼女はそこで降りると言った」とあることから、代々木八幡駅近くの山の手通りで撮影しました。車が来ないのを見はからって、道路に飛び出しての撮影です(笑)。「う〜ん、ちょっとアングルが違うかなぁ。」なんて考えていたら、危うく車に引かれそうになりました。さすがにこんな交通量の多いところで、自殺行為でした。それにしても警察署を撮影したり道路に飛び出て撮影したりと、一体周りの人にどんなふうに思われているんだろう?とちょっと考えてしまいました。まあ殆ど気にしていないのですが(笑)



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