はじめに




 まずは管理人の簡単な自己紹介から。HN:さだ。1974年7月東京生まれ。埼玉、群馬、仙台、大阪等転々としてきました。現在、関東にある研究所にて働いています。好きな村上春樹氏の作品は、「ノルウェイの森」「ダンス・ダンス・ダンス」「風の歌を聴け」「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」。私が村上作品を好きな理由は、主人公の俗世間的なものに交わらない孤高の生き方に惹かれるからです。





<"「ノルウェイの森」の風景"について>

 私が「ノルウェイの森」の舞台となる場所で元々知っていたのは、"僕"と緑が2回訪れるジャズ喫茶「DUG」くらいでした(最初にこの店の看板を見たときは衝撃でした。すぐに家に帰って「ノルウェイの森」を読み返して確認したのを覚えています)。いつかは今回のようなHPを立ち上げてみたいと思っていたのですが、作ってみたところではたしてどれくらいの人が興味を持ってくれるのかが疑問だったので実行に移さずじまいでした。
 きっかけとなったのは、村上春樹関係の掲示板で「四ッ谷から駒込まで歩くオフ会をしてみてはどうか?」という書き込みを目にしたことでした。やはり同じようなことをしたいと思う人がいるんだなという感触をつかんだので、10年来の構想を実現しようと動き始めました。実際「ノルウェイの森」は10回以上読んだのですが、改めて実際の地名に気を配りながら読み返してみると予想以上に場所の特定可能な箇所が出てきました。ざっとリストアップしただけで30ヶ所くらい。特に新宿や大塚には、近くに住んでいたこともあって元々詳しかったので、具体的に決定的な記述がなくても"この記述から推測されるのはここしかないだろう"というように(最もイメージに近い場所が)特定できました。他の場所については作品内のその場所に関する記述を全て書き出し、それらの情報から半ば宝探し的に場所を推理し特定していきました。
 途中で訂正をした箇所もありました。8割がたHPが完成していたある日に本屋でAERA Mookの「村上春樹がわかる。」なる本が発売されているのを見て何となしに買って家で読んでみると、村上春樹は早稲田大学入学当所、"和敬塾"に入っていたという記述があるじゃないですか(この時まで知りませんでした)!しかもその和敬塾を色々と調べ上げてみると「ノルウェイの森」の記述通りなんです。私は"僕"の寮は下落合の"東京学生交流会館"だとふんでいてかなり力を入れてレポートしていたので、少なからざるショックを受けました。さらに、(しばらく後に気付いたのですが)「村上春樹がわかる。」の中で和敬塾を写した「探訪 村上春樹の世界 東京編1968-1997」(ゼスト社)という本まで紹介されていたのです。私はまだ読んでいないのですが、皆さん是非読んでみてください。写真とかもココとは比較にならないくらい綺麗だと思うので。というわけで、"東京学生交流会館"に関しては完全に敗北でした。

 時間(昼や夜)に関しては出来るだけ作品の記述通りの時間に撮影したのですが、季節に関しては現実的に無理があり心残りがある写真が幾つかあります。そのうち撮り直した写真に差し替えていこうと思っています。
 いずれ「阿美寮」の周辺と思われる場所にもいつか訪れて見たいという強い願望がありますので、いつか写真を撮りアップしたいと思います。
 一応ストーリー性を持たせるために、"僕"、直子、緑、レイコさんを中心とする場面で構成しました。永沢さん、ハツミさんとのからみのシーンはカットしました。



 HPに関しての説明をします。動画中の引用に関しては漢字やひらがな、送り仮名に至るまで全て忠実に行いました。「Scene 略説」に関してはできるだけ簡潔に書くようにつとめました。特に個人的な感想などを書いてみなさんのイメージを壊したくなかったからです。「Location 解説」では実際の作品内の記述を「」でくくって示し、その場所を特定するに至った推理の過程を示すようにしました。
また、結構ノー天気な書き方をしているのでリンクで別ページに飛ばしました。1シーンずつ「解説」を読んでいると雰囲気が壊されてしまうと思うので、最後にまとめて見た方がいいかも知れません(笑)





<"「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」の風景"について>

 元々久居つばき著の「象が平原に還った日(新潮社)」(2003年2月に「村上春樹の読み方 キーワードの由来とその意味(雷韻出版)」として再発行)の中で、国分寺(村上春樹氏が昔ジャズ喫茶を経営していた)にある日立中央研究所が「世界の終り」の「街」に酷似しているという記述がありました。それを知って以来、いつかは行ってみたいという想いを抱き続けていました。ただ同書には門番のような守衛さんがいるという記述があり、小心者の私めは二の足を踏んでいたのでした。しかしこのHPを立ち上げようと思った時に「ノルウェイの森」以外にもう一つ作品をフォローできればと思いながら日立中央研究所のHPを調べていたところ、庭園解放なるイベントが年に2回あることが分かりました。これは逃す手はないと意気込んだのでありますがその日付が5ヶ月も先だったため、"「ノルウェイの森」の風景"に遅れること4ヶ月、ようやく完成したわけであります。こちらの方はやはりカラーだとイメージと異なるので、想像の余地を残すためにあえて白黒にしました。庭園解放の日付に関しては www@crl.hitachi.co.jp にメールで尋ねてみると教えて下さいます。2002年の2回目の庭園解放は11月17日(日)の10時〜15時(受付は14時半まで)が予定されています。

 「ハードボイルド・ワンダーランド(以下、"H・W")」に関しては「ノルウェイの森」同様、実際に地名が出てくるシーンが何ケ所かありますので、そこを訪れて撮影を行いました。
 共に使用曲は「H・W」の"私"が冒頭に口笛で吹いていて、「世界の終り」の"僕"が手風琴(アコーディオン)で思い出す曲「ダニー・ボーイ(アイルランド民謡)」です。作品中に出てくる曲を使うのも安直かなと思ったのですが、あまりにも引用したシーンに相応しかったのでBGMに決定しました。





<その他の作品について>

 立ち上げ当時は「ノルウェイの森」だけだったこのHPも、結局全長編作品をフォローするに至りました。「ノルウェイの森」に比べてロケ地が少ないのは、別に手抜きをしているというわけではなく、実際の場所が特定できるシーンが非常に少ないからなんです。作品の中に実際の場所が登場するシーンのほぼ全てはカバーしています。HP立ち上げ以後に発売された「海辺のカフカ」についてですが、メインの舞台である甲村図書館、神社、森の奥地にある盆地などについては完全な創作であることを村上春樹氏自身がオフィシャルHPにおいて言及しているため、当HPでの探索については今のところ行う予定はありません。





<その他>

 動画に関しては900×600の他に660×440も用意しました。モニタの解像度に合った方で御覧下さい。

 作品の主人公である"僕"との混同をさけるため、"あとがき"と"「世界の終りとH・W」の風景"の「Location 解説」以外では制作者の一人称は「私」で統一してあります。
 長々と説明が過ぎましたが、楽しんでもらい、掲示板やメールで感想などを書いていただければ、
制作者としてはこれに勝る喜びはありません。