C 健康な便

1.健康な状態の便とは?
 
(1)理想の便とは
 健康な理想の便は、「黄色っぽい色」で「バナナ状もしくは半練り状」をしていて、「においが少なく」「水分を70〜80%含み」、女性なら150グラム、男性なら200グラムと、「ある程度の量」があることが理想です。
 色は茶色系が普通で、肝臓や膵臓の病気のときは灰白色系に、胃や腸の病気で出血したときは黒色系になることがあります。前日、たくさん食べた海苔や緑黄色野菜によって便の色が影響を受けることもあります。
 水分が70パーセント以下になるとボロボロとした硬い便で、便秘の原因となります。逆に水分が90パーセントを超すと水のような下痢便になります。


(2)理想の便〜色〜
 色から説明しますと、これは腸内のpHを示します。赤ちゃんの便は黄色っぽいのですが、理由は、赤ちゃんの大腸の中のビフィズス菌は95〜99%も占めており、このために腸内が酸性になって、便中のビルルビンという色素が黄色を示すからです。
 ビフィズス菌は腸内の腐敗菌の増殖を抑え、腸内環境を清浄化する働きをしてくれるありがたい善玉菌です。ビフィズス菌が多ければ多いだけ便の色は黄色になるのですから、いつも黄色を保っていればそれだけ健康だということになります。
 ところが脂肪の多い欧米型食事をしていると、便の色が茶色になったり黒っぽくなったりします。脂肪を消化するために胆汁が分泌され、胆汁の色が強くなり、また便がアルカリに傾くためです。脂肪過多の食事を続けていると、大腸がんや乳がんの危険もあるので要注意。一方、従来の日本型食事は塩分が多くなりがちで、胃がんなどの心配があります。要は、食生活は日本型にも欧米型にも偏らないということです。
 胃や腸が出血を起こしている場合も、便が黒くなります。便に血液が混ざり、排せつされるまでに変色するからです。タール状であれば、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃ガン、腸ガンなどの疑いがあります。
 ときに赤い便が出てぎょっとすることもあるようですが、硬い便を無理に出したときに肛門が切れて出血することはよくあり、これは心配する必要はありません。
(3)理想の便〜形状〜
 形は水洗トイレでもバナナ状をとどめ、硬からず軟らかからずが健康な便ですが、これは水分が70〜80%を占め、残りが固形分といった状態です。
 水分が70%以下になると便は硬くなり、いわゆる便秘状態になります。カチカチ状の場合は習慣性便秘に見られるタイプ。コロコロ状はストレス性便秘の特徴で、下痢と交互に繰り返されます。
 逆に80%以上になると軟らかくなり半練り状を呈しますが、この場合、黄土色でなく茶色だと欧米型食事への偏りを見直す必要があります。もっと進むと形をとどめにくい泥状、90%以上になると水様状になります。お酒を飲み過ぎた翌朝などは便が緩くなりますが、たまになら気にすることはありません。しかし、長く続くようだと何らかの病気の心配があり、水状は栄養失調、脱水症状、その他重大な疾病の恐れがあります。
(4)理想の便〜臭い〜
 便は臭くて当然と思われていますが、これは大きな間違いです。赤ちゃんの便を思い出してください。この理想の便は甘酸っぱいにおいはしても、悪臭はありません。善玉ビフィズス菌によって酢酸や乳酸の発酵が活発だからで、よい便は臭くないのです。
 それにひきかえ、臭い便の成分は主にインドール、スカトール、硫化水素などで、タンパク質が悪玉の腸内細菌によって分解されたときに発生します。つまり、臭いのは悪い便で、腸内に有害物質がある証拠。観察するときは眺めるだけでなく、においにも十分注意しなければなりません。
(5)理想の便にするために
 よい便にするためには善玉細菌のビフィズス菌を増やすことです。ビフィズス菌入りのヨーグルトを食べたりして腸内の善玉菌を増やしましょう。
 さらに増やすには、オリゴ糖が大きな効果を発揮します。オリゴ糖はテンサイ糖や大豆から抽出したり、しょ糖、乳糖、コーンスターチあるいはクマザサなどに酵素を働かせてつくる糖類で、ビフィズス菌のよい栄養源となり、赤ちゃんの便のような、臭さのない便を可能にしてくれます。
 また排便は、ある程度の量がないとできません。目安は小ぶりのバナナ二、三本で、200グラムと覚えておきましょう。不足している人は増やす必要がありますが、それにはまず食生活でコントロールすることが必要です。便秘を予防し、おなかをきれいにしてくれる食物繊維をたくさんとることです。
 食物繊維を多く含む食品は穀類、豆類、芋類、野菜、果物、キノコ、海藻などです。これらをバランスよく食べ、食物繊維を1日あたり20〜30グラム以上とるようにこころがけることが大切です。

  

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